広島で痴漢事件の弁護士をお探しの方へ

痴漢の検挙は全国で年間1,657件(令和7年)。その半数以上(52.8%)が電車・バスなどの乗物の中で起きています。広島では、痴漢は主に県の迷惑防止条例違反として扱われますが、行為の態様によっては刑法の不同意わいせつ罪に問われ、罰金で終わる余地があるかどうかが大きく変わります。
ご本人やご家族が痴漢の疑いで逮捕されたり、警察から呼び出しを受けたりすると、「前科がつくのか」「会社や学校に知られるのか」と不安なことが多いと思います。痴漢事件では、逮捕直後の対応と、被害者の方との示談が、その後の見通しを大きく左右します。身に覚えがない場合も、早い段階での対応が大切です。広島はちす法律事務所の弁護士 古山智隆が、まずお話をうかがい、今できることを一緒に考えます。
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痴漢は何罪になる?
広島県では、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」(いわゆる迷惑防止条例)が、駅や道路などの公共の場所や、電車・バスなどの公共の乗物で、衣服の上から又は直接、他人の身体に触れることを禁止しています(第3条第1項第1号)。違反した場合の法定刑は6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金で、常習の場合は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(第15条)。
一方で、下着の中に手を入れるなど、わいせつの程度が強い行為は、刑法の不同意わいせつ罪(第176条)に問われることがあります。同罪は、相手が拒む意思を示す「いとま」がない状況に乗じてわいせつな行為をした場合も対象としており、満員電車の中で突然そうした行為に及んだ場合もこれにあたり得ます。不同意わいせつ罪の法定刑は6月以上10年以下の拘禁刑で、罰金刑がありません。起訴されれば、略式命令(罰金)ではなく正式な裁判になります。
どちらの罪になるかは、触れた部位や方法、時間などの具体的な事情で判断されます。まず、どちらの罪で捜査されているのかを確認することが、見通しを立てる出発点になります。
逮捕される?在宅になる?
痴漢は、その場で被害者の方や周りの乗客に取り押さえられ、現行犯逮捕されることが少なくありません。その場を離れた場合でも、防犯カメラの映像などから、後日、通常逮捕されることがあります。
痴漢だけを取り出した逮捕の統計は公表されていませんが、痴漢を含む迷惑防止条例違反の全体でみると、令和6年に全国で検挙された4,088人のうち、逮捕されたのは約44%(うち現行犯逮捕は約31%)で、残りの約56%は逮捕されずに捜査を受けています。広島県でも、令和7年に迷惑防止条例違反で検挙された61人のうち、逮捕されたのは27人(約44%)でした。
逮捕された後は、勾留(起訴前で最長20日間の身体拘束)されるかどうかが次の分かれ目です。弁護士が早い段階で、住まいや仕事が安定していること、被害者の方に接触しないことなどを具体的に示すことで、勾留を避けられる場合があります。
起訴される?罰金で終わる?
迷惑防止条例違反の痴漢事件では、被害者の方との示談が成立すれば、不起訴(起訴猶予)となる可能性があります。そうでない場合は、略式命令による罰金となることが多いとされています。
統計でも、痴漢を含む地方公共団体の条例違反の起訴率は約50%で、起訴された人の約81%は正式な裁判ではなく略式命令(罰金)でした(令和6年)。ただし、罰金でも前科になります。
これに対し、不同意わいせつ罪に問われた場合は罰金刑がないため、起訴されると正式な裁判になります。また、同種の前科がある場合や、執行猶予中の再犯の場合には、実刑となる可能性もあります。
被害者の方との示談
痴漢事件では、被害者の方との示談が処分の判断に大きく影響します。もっとも、被害者の方の連絡先は、通常、ご本人やご家族には知らされません。ご本人側から直接連絡を取ろうとすると、証拠隠滅を疑われたり、被害者の方をさらに傷つけたりするおそれもあります。
示談交渉は、弁護士が捜査機関を通じて被害者の方のご意向を確認し、お気持ちに配慮しながら進めます。示談に至らない場合でも、被害弁償の申し出など、できることを検討します。
やっていないのに疑われたら
痴漢事件は満員電車などで起きることが多く、防犯カメラなどの客観的な証拠が乏しいまま、被害者の方の供述が中心的な証拠となることがあります。最高裁判所も、客観的な証拠がなく被害者の供述が唯一の証拠であった電車内の痴漢事件について、こうした事件の特質を踏まえて特に慎重な判断が求められるとして、有罪判決を破棄し無罪を言い渡した事例もあります(最高裁平成21年4月14日判決)。
身に覚えがない場合、取調べでの受け答えがその後を大きく左右します。黙秘権の使い方や、内容を確認しないまま供述調書に署名・押印しないことなど、取調べを受ける前に弁護士の助言を受けてください。また、防犯カメラの映像、周りの乗客の目撃状況、手や衣服の繊維などの鑑定といった、事実を明らかにする手がかりは時間がたつと失われやすいため、早い段階で確保に動くことが重要です。
否認している場合でも、勾留を避けるための活動(意見書の提出や準抗告など)は同じように行います。なお、否認事件の弁護士費用は、事案の内容をうかがったうえで別途お見積りします。
会社・学校に知られないために
逮捕・勾留が長引くと、無断欠勤や欠席をきっかけに、勤務先や学校に事件を知られるおそれが高まります。早期の釈放を目指すことが、仕事や学業への影響を抑えることにつながります。もっとも、個別の事情によって見通しは異なります。
少年の痴漢事件
20歳未満の少年の場合は、成人とは異なり、家庭裁判所が審判不開始・不処分・保護観察・少年院送致などの処分を決めます(18歳・19歳の「特定少年」は扱いが一部異なります)。痴漢事件でも、被害者の方への対応に加えて、学校生活や家庭環境を整え、同じことをくり返さない環境をつくることが大切になります。
くり返さないために
痴漢は、同じ行為をくり返しやすい類型であることが指摘されています。法務省の調査でも、痴漢型の性犯罪で懲役刑を受けた人の再犯率は44.7%と、性犯罪の類型の中で最も高い結果でした(平成27年版犯罪白書)。背景に、性的な行動をやめられない依存の問題がある場合もあり、専門の医療機関やカウンセリングでの治療・支援が再犯防止に役立つとされています。
弁護士は、ご本人が望む場合に、治療や支援につながる方法を一緒に考え、その取組みを処分を判断する検察官や裁判所に伝えます。
弁護士にできること
逮捕直後の接見と取調べへの助言
逮捕・勾留されると、ご家族でも自由に会えない期間が生じます。弁護士は休日や夜間でも接見に行くことができ、ご本人に取調べでの対応の留意点(黙秘権や署名・押印の意味など)を説明します。
勾留を防ぐ活動
検察官や裁判官に意見書を提出し、勾留が決まった場合には準抗告を申し立てるなど、早期の釈放を目指します。
被害者の方との示談交渉
捜査機関を通じて被害者の方と連絡を取り、謝罪と被害弁償を含めた示談を、お気持ちに配慮しながら進めます。
不起訴・軽い処分を目指した弁護活動
示談の成立や、反省・再発防止に向けた取組みを検察官に丁寧に伝え、不起訴や、正式な裁判を避けた処分を目指して働きかけます。結果をお約束することはできませんが、取り得る手立てを尽くします。
否認事件での証拠の確保
身に覚えがない場合は、防犯カメラ映像の確保や目撃者の確認など、事実を明らかにするための活動を早い段階から行います。
弁護士費用
着手金は33万円(税込)です(罪を認めている事件の場合の金額で、手続ごとに申し受けます。否認事件は別途お見積りします)。報酬金は33万円(税込)からで、得られた結果に応じてお支払いいただきます。法律相談は30分ごと5,500円ですが、逮捕・勾留されている、警察から呼び出しを受けているといった警察介入事案のご相談は無料です。ご依頼前に必ずお見積りをお示しします。
よくあるご質問
Q. 痴漢で逮捕されたら会社に知られますか?
逮捕・勾留が長引くと、無断欠勤などをきっかけに知られる可能性が高まります。早期の釈放を目指すことが、会社への影響を抑えることにもつながり得ます。もっとも、個別の事情によって結論は異なります。
Q. 初めての痴漢でも前科がつきますか?
示談が成立して不起訴(起訴猶予)となれば、前科はつきません。一方、略式命令で罰金となった場合も前科になります。処分は、行為の態様や示談の成否、前科前歴などを含めて総合的に判断されます。
Q. 迷惑防止条例違反と不同意わいせつ罪は何が違いますか?
迷惑防止条例違反(広島県条例)は6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金で、罰金で終わることが多い罪です。不同意わいせつ罪は6月以上10年以下の拘禁刑で罰金刑がなく、起訴されると正式な裁判になります。どちらになるかは、触れた部位や方法など行為の態様によって判断されます。
Q. 被害者の方に謝りたいのですが、どうすればいいですか?
被害者の方の連絡先は、通常、ご本人やご家族には知らされません。直接の接触はかえってトラブルの原因になりかねないため、弁護士を通じて謝罪や示談の申し入れをすることをお勧めします。
Q. 本当にやっていません。どうすればいいですか?
取調べでの受け答えが重要になります。供述調書には内容を確認しないまま署名・押印せず、できるだけ早く弁護士に相談してください。防犯カメラの映像など、事実を明らかにする証拠の確保も急ぐ必要があります。
回答は2026年9月時点の情報に基づく一般的な説明であり、結果を保証するものではありません。見通しは個々の事案により異なります。
出典:警察庁「令和7年中の痴漢・盗撮事犯に係る検挙状況の調査結果」、警察庁「令和6年の犯罪」第60表、広島県警察「犯罪統計書(令和7年)」、法務省「令和7年版 犯罪白書」資料2-2、法務省「平成27年版 犯罪白書」第6編第5章第2節、最高裁判所第三小法廷 平成21年4月14日判決(刑集63巻4号331頁)
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