逮捕されたら身体検査では何をされる?広島県警の留置場での取扱いを解説

逮捕されて警察署の留置場に入る際、「服を全部脱がされるのか」「身体のどこまで調べられるのか」と不安に感じる方もいるでしょう。

刑事収容施設法(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律)や広島県警察の「広島県警察留置管理業務の手引き」などでは、留置開始時の身体検査について定めが置かれています。

この記事では、法律と広島県警察の資料をもとに、留置場で行われる身体検査について解説します。

弁護士 古山智隆

弁護士 古山智隆広島はちす法律事務所・広島弁護士会

このページは、広島で刑事弁護に注力する弁護士・古山智隆(広島弁護士会・弁護士登録番号60292)が解説します。広島県全域・島根県・山口県東部に対応しています。

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留置場に入る際には身体検査が行われる

広島県警察の資料では、新たに留置する際に、身体や所持品を確認する身体検査が行われることとされています。

身体検査では、危険物や留置施設内に持ち込むことができない物を所持していないかなどが確認されます。

また、身体の傷や病気など、留置中の処遇に必要となる事項も確認されます。

身体の特徴の確認は肌着を脱がさない範囲で

刑事収容施設法では、留置の開始に際し、本人の識別のため必要な限度で、身体を検査できるとされています(181条1項)。傷痕などの身体の特徴の確認について、「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律等の運用上の留意事項」では、

肌着を脱がさないで認知できる範囲において確認する

こととされています。

なお、危険物などの持ち込みを防ぐための身体や着衣の検査は、これとは別に、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合に行われるものとされています(212条1項)。

時計やアクセサリーなども確認される

逮捕時に身に着けていた腕時計やアクセサリー類なども、留置される際に所持していた物として検査の対象になります(刑事収容施設法191条1項1号)。

これらについては、形状や安全上の問題などから、留置場内でそのまま使用できない場合があります。

肌着を脱がせる身体検査が行われる場合もある

身体検査の中には、肌着を脱がせて行うものもあります。

「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律等の運用上の留意事項」にも、肌着を脱がせて刑事収容施設法212条1項の身体検査を行う場合があることを前提とした記載があります。

広島県警察の「身体検査実施要領」でも、肌着が危険物等に当たる場合には、その肌着を預かり(領置し)、官品の肌着を貸与するとされています。

弁護士のポイント

法律上、この検査は、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合に行うものとされています。

女性の身体検査はどうなる?

女性の被留置者については、特に羞恥心への配慮が定められています。

刑事収容施設法では、女性の被留置者の身体や着衣の検査は、女性の留置担当官が行わなければならないとされています(181条2項、212条2項)。

女性の留置担当官が検査を行うことができない場合には、男性の留置担当官が、指名された女性の職員を指揮して行わせることができます。その場合も、男性の留置担当官が身体検査室に入ったり、検査を受ける女性の姿が見える場所から指揮したりしないこととされています(運用上の留意事項)。

弁護士のポイント

女性の身体検査について、男性警察官が通常どおり直接行うという仕組みではありません。

身体検査では人権への配慮も求められている

広島県警察の「身体検査実施要領」では、身体検査は身体に直接触れる行為であることから、人権への配意が必要であることも明記されています。

また、感染症予防のため、原則としてゴム手袋やマスクを使用し、検査後には手指等の消毒を行う取扱いとされています。

身体検査は安全確保のために行われるものですが、無制限な方法で行うことが認められているわけではありません。

所持品の検査も同時に行われる

留置開始時には、身体だけでなく所持品についても検査されます。

携帯電話や財布、現金、アクセサリーなどを逮捕時に持っていたとしても、そのまますべて留置場の居室内へ持ち込めるわけではありません。

留置場内で使用できる物と、施設側で管理する物に分けて扱われます。

まとめ

広島県警察の資料によると、留置開始時には身体や所持品について検査が行われます。

身体検査は、本人の識別のためや、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合に、法律に基づいて行われます。

肌着を脱がせて行う身体検査もありますが、人権への配慮が求められ、感染症予防のためにゴム手袋やマスクを使うことなども定められています。

また、女性の被留置者の身体検査は女性の留置担当官が行うこととされ、羞恥心への配慮も定められています。

逮捕後の留置手続について不安がある場合には、刑事事件を扱う弁護士に確認するとよいでしょう。

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弁護士 古山智隆

弁護士古山 智隆

広島はちす法律事務所
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